「赤」がロゴに宿すエネルギー ―デザインにおける色彩の効力とは?

赤色がデザインやロゴに与える心理的効果とは?
感情に響く色「赤」の特徴と活用法、代表的なロゴ事例までを解説します。
赤が放つ色彩心理 ― 本能に響く、最もプリミティブな色
赤は、視覚的に最も早く認識される色のひとつ。
太陽、炎、血といった生命やエネルギーの象徴であり、視覚から電磁波が入り脳に渡ることで交感神経を刺激すると言われています。交感神経は、脈拍と血圧を上げます。
その結果、赤は「情熱」「愛」「怒り」「危険」など、強い感情と密接に結びついており、見る者の心を揺さぶる“感情を動かす色”として、世界中の文化に深く根付いています。
デザインにおける赤の使いどころ ― 惹きつけて、印象づける
赤には「誘目性(ゆうもくせい)」と呼ばれる、視線を集める力があります。
そのため、下記のような場面で非常に効果を発揮します。
- セールやキャンペーン告知
- 注意喚起や警告表示
- ボタンやCTAなど、アクション誘導
- ロゴなどのブランディング要素
ただし、赤は非常に強い印象を持つため、使いすぎると“攻撃的”な印象や“くどさ”を与える可能性も。
アクセント的に、バランスよく使うのがポイントです。
赤の色味バリエーション ― 一口に「赤」といっても、印象はさまざま
赤といっても、色味によって与える印象は大きく異なります。
色味 | 印象・イメージ | 使用シーン例 |
---|---|---|
ピュアレッド | 情熱的・活発 | スポーツブランド、飲料系 |
ボルドー系(深い赤) | 上品・高級感 | ワイン、化粧品、ファッション |
オレンジ寄りの赤 | 親しみ・陽気 | 子ども向け、カジュアルブランド |
赤紫系 | クリエイティブ・大人の魅力 | アート、美容系 |
デザインの目的やターゲットに応じて、適切なトーンを選びましょう。
赤色ロゴの心理戦略 ― ブランドの「熱」を、ロゴに宿す
ロゴに赤を使うことで、視覚的インパクトと心理的インパクトの両方を得られます。
代表的な赤のロゴを見てみましょう。
- Coca-Cola
→ 楽しさ・活気・エネルギーを象徴する赤の代表格。 - YouTube
→ 見る者に行動を促す“再生”のイメージと、情熱的なブランド精神。 - UNIQLO
→ 日本的な「赤」のミニマル表現。シンプルかつ力強い。
赤の持つ「記憶に残る強さ」は、ブランド価値を直感的に伝える武器となります。

まとめ ― 赤は、“伝える”を超えて、“届く”色。
赤は、ただの目立つ色ではありません。
それは、感情を動かし、メッセージを“感じさせる”色。
- 情報を強調したいとき
- 行動を促したいとき
- ブランドの熱量や個性を伝えたいとき
そんな場面で、赤の力は最大限に活かされます。
あなたのデザインに、“エネルギー”は足りていますか?
届くデザインをつくるために、赤という選択肢を、ぜひ取り入れてみてください。